保険のつめもののレジンのやり直し
治療の特徴
保険診療でむし歯を部分的に削ってつめる治療では「レジン」と呼ばれるプラスチックで歯を修復しています。
保険用のつめもの(レジン)は、経年とともに唾液と反応し、変色がみられ、また光沢がなくなってしまいます。
また天然歯とつめもの(レジン)の境目に変色がみられるようになることも多いです。
セラミックでは、天然歯の色合いにとても近く再現でき、時間の経過でもほとんど変色しないという特徴があります。
どんな方におすすめですか?
・治療で詰めたプラスチックが段々変色してきてしまった方
・詰めたプラスチックの色が歯の色と合わない方
・プラスチックが欠けてしまった方
・プラスチックと歯の境目に段差ができてきた方
・詰めたプラスチックが取れてしまった方
治療方法
セラミッククラウン
歯に土台を立てるか、歯自体を土台にして白いかぶせ物を接着剤で付ける治療法です。
被せ物の種類も幅広く取り揃えており、一人一人に合った治療法をご提案できます。
プラスチックで詰めている面積が広い方はこちらの治療がおすすめです。
セラミッククラウンはこんな方にオススメです!
・どの角度から見ても自然な白さの綺麗な歯にしたい方
・歯ぎしりをする方やスポーツなどをされる方
・コーヒーなどの色の濃い食べ物や飲み物がお好きな方
・歯周病や虫歯が心配な方
・金属アレルギーが心配な方
・いい材質を利用した治療を受けたい方
ラミネートベニア
歯の表面のみ薄く削り、白いセラミックを表面にのみ張り付ける治療法です。
歯を削る量が少なく、白く綺麗な前歯にすることができます。
治療部分が少ない歯の方はこちらの処置も適応です。
ラミネートベニアはこんな方にオススメです!
・あまり歯を削りたくない方
・ホワイトニングでの効果が得にくい方
・歯のすき間や形、歯並びも気になる方
・歯の白斑(白いシミ)が気になる方
・前に虫歯の治療でつめたプラスチックの変色が気になる方
・いい材質を利用した治療を受けたい方
症例写真
症例1
過去につめもの(レジン)で歯の表面を治療したが、歯面の1/3ぐらいに変色が見られ、当院へ来院されました。
向かって左側の歯はセラミッククラウンで、向かって右側の歯はとラミネートベニアにて、治療しました。
ほぼ同じ色になり、喜んでいただけました。
術前写真
術後写真
症例2
過去につめもの(レジン)にて歯と歯の間に虫歯ができて治療したものの、その後治療したところが変色したため、他院にて数回やり直したとのことでした。
しかし再度変色が見られ、当院へ来院されました。変色しない素材での治療を希望されましたので、セラミッククラウンで治療しました。
自然な仕上がりに喜んでいただけました。
術前写真
術後写真
症例3
過去につめもの(レジン)で上前歯の虫歯の治療をしたが、その後再度治療したところが変色して、虫歯になってきたとのことで、当院へ来院されました。
変色しない素材での治療を希望されましたので、セラミッククラウンとラミネートベニアで治療しました。
上前歯がとてもきれいになり、自然な仕上がりに満足していただき、今後下の前歯もきれいにしたいと希望されております。
術前写真
術後写真
保険でつめるレジンの特徴とは?
保険でつめているレジン(プラスチック)の正式名称は「コンポジットレジン」と言います。
メリット
・歯の色に似ているので見た目がいい
・治療期間が短い
・歯を削る量が少ないことが多い
・金属アレルギーの心配がない
・修理が簡単
・保険適用で安価
デメリット
・時間が経つと変色し見た目に影響がでる
・強度が弱いため欠ける、割れる可能性がある
・大きいむし歯や深いむし歯の治療には不向き
歯に直接詰めてそのまま光照射で固めるだけなので、型取りをする必要もありません。
なぜ保険のつめものは変色するのですか?
保険で詰めるレジンはプラスチックなので、素材的に吸水性が高いです。
普段召し上がっている飲食の色味やタバコのヤニなどの影響を受け、少しずつ色味がプラスチックに吸収されることで変色につながります。
治療後すぐはご自身の歯とも色味がなじんで目立たなかったプラスチックも、長期的に使用することで治療部分の変色した色が目立ってきます。
治療後すぐなのに保険でつめた部分と歯の色が違うのはなぜですか?
歯科では歯の色のことを「シェード」といいます。
保険診療では選択できるシェードの種類が限られており、なるべく患者さんの歯に近い色を選択していますが限界があります。
ご自身の歯と同じレベルの審美性を保ちたいのであれば、セラミックやラミネートベニアでの治療がおすすめです。
保険診療の範囲内で詰めなおしをすることはできますか?
保険で選択できる白いつめもの、被せ物は以下の通りです。
白いつめ物で再度詰めなおす
詰めた部分をもう一度削り、再度プラスチックを詰めなおす治療です。
詰めた部分の境目から2次むし歯になっている方は、詰めなおしの対象となります。
むし歯の範囲が広いとプラスチックで対応できないこともあります。
白い被せ物で直す(CADCAM)
近年保険診療でCADCAM冠という白い被せ物が認可されました。
CADCAMは陶器の粉末と合成樹脂(プラスチック)を混ぜ合わせた素材で、ハイブリットレジンと呼ばれ専用のブロック体を機械で削り出すことで被せ物を作成します。
保険も対象ですが、部位によっては条件があるので全ての歯が対象というわけではありません。
CADCAM冠は被せ物なので、部分的に詰める治療と比べると歯を削る範囲は広くなります。
保険のつめものとセラミックとの違いはなんですか?
保険と比べると自費診療の方がメリットも多いです。
自費診療のデメリットは補綴科出身の歯科医師に治療してもらうことで解消できます。
自費診療での治療をお考えの際は歯科医師の専門分野も視野に入れてご検討いただくといいでしょう。
保険のつめものをやり直したい方によくある質問
Q.保険の詰め物をセラミックに変えるときに痛みはありますか?
A.神経が生きている歯であれば、麻酔をしたうえで痛みなく治療を行うことができますので安心してください。
Q.セラミックを保険で入れることはできますか?
A.セラミックは自由診療になりますので、保険適用外です。陶器の粉末と合成樹脂(プラスチック)が混ざったハイブリットレジンであるCADCAMは保険で入れることができます。(条件あり)
Q.保険で入れた白い詰め物(プラスチック)で今は満足していますが、セラミックに変えた方がいいですか?
A.現状歯やお口に問題がなければセラミックに変える必要はありません。ただ虫歯や歯周病予防を考え、しっかりブラッシングしていただき定期的に歯科医院でお口の診査は受けるようにしましょう。