前歯が欠けた、折れた
治療の特徴
・ぶつけるなどのケガ(外傷)前歯が折れてしまったとき
・大きく虫歯になってしまったとき
・虫歯が神経まで達してしまったとき
・硬いものを噛んで前歯が折れたとき
・前の差し歯が取れて、新しく作り直す時
・前歯が部分的に欠けてしまったとき
・歯ぎしり、食いしばりで前歯が欠けてしまったとき
の治療方法です。
治療方法
治療方法は大きく分けて2通りあります。
セラミッククラウン
歯に土台を立てるか、歯自体を土台にして白いかぶせ物を接着剤で付ける治療法です。
被せ物の種類も幅広く取り揃えており、一人一人に合った治療法をご提案できます。
- ・どの角度から見ても自然な白さの綺麗な歯にしたい方
- ・歯ぎしりをする方やスポーツなどをされる方
- ・コーヒーなどの色の濃い食べ物や飲み物がお好きな方
- ・歯周病や虫歯が心配な方
- ・金属アレルギーが心配な方
- ・いい材質を利用した治療を受けたい方
ラミネートベニア
歯の表面のみ薄く削り、白いセラミックを表面にのみ張り付ける治療法です。
歯を削る量が少なく、白く綺麗な前歯にすることができます。
- ・あまり歯を削りたくない方
- ・ホワイトニングでの効果が得にくかった方
- ・歯のすき間や形、歯並びも気になる方
- ・歯の白斑(白いシミ)が気になる方
- ・前に虫歯の治療でつめたプラスチックの変色が気になる方
- ・いい材質を利用した治療を受けたい方
その他の治療
他にもお口の状況や患者様のご希望に合わせて治療法をご提案させていただきます。
詳しくは<こちら>をご覧ください。
症例写真
症例1
上前歯の前歯が突然欠けて、冷たいものがしみるようになったことで、当院へ来院されました。
精査すると、しみるのは欠けたためだけでなく、虫歯もできていたためでした。むし歯の治療を行い、セラミッククラウンにて治療しました。
欠ける前よりもきれいになって大きな口をあけて笑えると、喜んでいただけました。
術前写真
術後写真
症例2
上前歯の差し歯が、食事をしている時に折れてしまったとのことで、当院へ来院されました。
精査すると虫歯もかなり進んでいましたが、しっかりと補強することで抜歯をせずに治すことにしました。
隣の歯の差し歯の形や色も良くないので一緒に治療したいとの希望もあり、前歯2本をセラミッククラウンにて治療しました。
とてもきれいになったと喜んでいただけました。
術前写真
術後写真
症例3
上前歯を机にぶつけて、切端が欠けてしまったとのことで、当院へ来院されました。
セラミッククラウンの修復方法は歯の切削量が多くなるため、ラミネートべニア法を選択しました。
隣の歯は、PMTCにて着色を除去し、形態修正をしました。欠けてしまった歯は、ラミネートべニアにて治療しました。
前歯2本の自然な仕上がりに喜んでいただけました。
術前写真
術後写真
前歯の欠けた大きさで治療は変わりますか?
1.小さく欠けている時
前歯で小さく欠けている場合は、欠けている部分にコンポジットレジンと呼ばれるプラスチックの白い詰め物をつめて保険診療範囲内で治療することができます。
レジン充填の強度はセラミックや金属と比較すると劣りますが、欠けた部分だけ詰めて修復するので歯を削る部分が少なく済む部分がメリットです。
ただ長期的に考えると部分的に詰めたレジンが変色してくるので、綺麗な白い歯を長く維持したい場合はラミネートベニアでの治療もおすすめです。
2.中くらいに欠けている場合
前歯で中くらいに欠けている場合は、全体を削り被せる形で治療をする要があります。
保険診療であれば、金属のフレームの上にプラスチックを盛る被せ物(硬質レジン前装冠)もしくはCADCAM冠での治療となります。
自費診療ではセレック、もしくはメタルボンドでの被せ物が一般的です。
自費診療は保険治療に比べると治療費用が高くはなりますが、安全性と審美性は非常に高くなります。
周りの人から見ても天然の歯と変わらない美しさで、審美治療として保険治療で詰めたものから高品位セラミックに付け替える人も多いです。
3.大きく欠けた場合
神経が生きている歯で大きく欠けた場合は、神経を残せるか残せないかがカギとなります。
もし神経を残すことができれば、全体に綺麗に歯を形成して被せ物を合着します。
しかし神経が露出していた場合や細菌感染してしまっている場合は、神経を取り根っこの治療(感染根幹治療)が必要となります。
神経を取った歯は脆くなり破折のリスクがありますので根幹内に防腐剤を入れ、土台を作り最終的な被せ物を合着します。
4.大きく破折した場合
大きく欠けた時は欠けた範囲がどこまでなのかを見極めることが重要です。
歯の根に届くほどまで大きくかけてしまった場合は残念ながら抜歯になる可能性が高いです。
抜歯した後はそのまま放置しておくと噛み合わせが悪くなる、歯ブラシが行き届きにくくなり虫歯や歯周病が進行し更に歯を失う可能性が高くなります。
残りの歯を長持ちさせる為に、ブリッジ、入れ歯、もしくはインプラント治療などの治療法が必要となります。
なぜ折れた・欠けた歯をそのままにしてはいけないの?
歯の表面は硬いエナメル質に覆われていますが、歯が欠けてしまったことでエナメル質が無くなりその中の象牙質が露出してしまう可能性があります。
象牙質はエナメル質よりやわらかく、食べ物などに含まれる酸や虫歯菌の影響を受けて虫歯になる可能性が高いです。
また象牙質は振動や熱などを神経まで伝達しやすい性質があるため、食事中やブラッシングで痛みを感じることが多くなります。
歯の欠けた部分が大きいと神経が露出している可能性があり、強い痛みが発生することがあります。
強い痛みがある場合、神経が細菌に感染して炎症が起きている可能性が高いので根の治療が必要になってきます。
虫歯の観点、歯の神経や根っこからの観点から、折れた歯や欠けた歯はそのままにしないようにしましょう。
前歯が欠けた、折れたまま放置するとどうなる?
・虫歯のリスク
前歯が欠けたり折れたりすると歯の中の面(象牙質)が露出し、虫歯のリスクが高くなります。
象牙質は本来表に出ない歯質なので、虫歯も早く進行してしまうので要注意です。
・噛み合わせがずれていくリスク
前歯が欠けたまま折れたままにしておくと自然と噛み合わせが少しずつずれていきます。
食べ物を前歯で噛みきることが難しくなり、胃腸へ負担がかかることもございます。
・舌やお口の粘膜を傷つける可能性
前歯の欠けた部分や折れた部分がとがっていると、舌やお口の粘膜を傷つけてしまう可能性がございます。
・見た目に影響が出る
前歯が欠けたまま折れたままにしておくとすきっ歯や歯の形が揃っていない状態なので、審美的にもあまりおすすめとは言えません。
歯やお口元はお顔の印象も左右させるので、しっかり歯科医院にて治療を受けましょう。
前歯が欠けた・折れた際の応急処置
・欠けた歯が残っていれば保存しておく
欠けた歯が残っている場合は、破片も全て保管して歯科医院へお持ちください。
生理食塩水もしくは牛乳に浸してお持ちください。
・欠けた所や折れた所を触らない
前歯が欠けてしまった、折れてしまった部分は触らないようにしましょう。
指先に付着している細菌の影響で炎症を起こすことがあります。
・自分で消毒、詰め物はしない
ご自身で欠けてしまった前歯を消毒する事や、ガムなどを詰め込む行為は絶対にしないようにしましょう。
・できるだけ早く歯科医院へ行きましょう
どのように折れたか、欠けたかにもよりますが、なるべく早く歯科医院で処置をすることで治療の選択肢が広がる可能性があります。
まずは一度早急に歯科医師にお口を拝見させていただき、出血・痛みや腫れなどを抑えてからゆっくりと治療方針を考えていきましょう。
前歯が欠けた場合に関するよくある質問
Q.欠けた歯は自然に再生しますか?
A.欠けた歯が自然に元に戻ることはありません。歯科医院で欠けた歯の状態を確認して適切な処置を受けましょう。
Q.歯が折れて出血した場合どうしたら良いですか?
A.ますはすぐに衛生的なガーゼやコットン、ティッシュなどを丸めてしっかり指で押さえて圧迫止血するようにしましょう。
そしてすぐに歯科医院へ行き歯や歯の根、顎の骨の状態などを確認してもらい適切な処置を受けましょう。
折れた歯も一緒にご持参ください。
Q.どんな治療法が適応なのかわかりません
A.治療方法は歯やお口の状況、ライフスタイルなどにより多岐にわたります。
一人一人に合った内容でご提案させていただきますので、ぜひ一度ご来院いただきご相談下さい。
Q.前歯の治療はいくらですか?
A.審美歯科料金表は<こちら>をご覧ください。