セラミックとは何ですか?
虫歯の治療を行う中で自費診療の説明で「セラミック」という言葉をよく耳にするかと思います。
セラミックと聞くと白くて歯にも良さそうなイメージがありますが、実際セラミックとはなんなのか、どんな特徴なのかご存じでしょうか?
今回は「セラミック」という材質について深堀していこうと思います。
セラミックとは何ですか?
セラミックとはセラミックと呼ばれる陶材を使用して、虫歯などで削った歯に対して修復していく材質になります。
従来使用していたプラスチックの修復物よりも見た目が本来の歯のように美しい為、審美目的で使用することが多いです。
セラミックの特徴とは?
審美性が高く見た目がとても綺麗
セラミックの最大の特徴は審美に優れており、見た目が天然の歯と変わらないほど綺麗な仕上がりとなります。
本来の歯と同じ透きとおるような透明感と自然な歯の色味を再現できるため、歯が見えた時や笑った時、お食事の時などに違和感がほぼありません。
長期間使用しても劣化しにくい
セラミックは変形や変色がほとんどありません。
保険でできるプラスチックの歯は吸水性があるため、徐々に着色物質を吸収し少しずつ歯の表面が黄ばんできます。
更にプラスチックなので日々のブラッシングや食事でできた小傷に茶色いステインが沈着してしまいます。
変わってセラミックは吸水性もなく強固な材質な為、表面にも傷がつきにくく治療後の美しい歯を長く維持することができます。
汚れが付きにくく衛生的
セラミックは陶器でできている為、表面がツヤっとしておりプラークや歯石が付着しにくい材質です。
歯周病や二次カリエス(二次虫歯)のリスクを考えると、保険診療のプラスチックの治療よりも衛生的に保つことができます。
金属アレルギーのリスクもない
セラミックは金属を使用しない為、金属アレルギーがある方でも使用することができます。
保険診療で使用している銀歯に含まれたパラジウムが、金属アレルギーを誘発しやすいと言われています。
唾液によって銀歯から溶け出した金属がイオン化して血中に取り込まれると、体内に金属が蓄積しアレルギーを引き起こす可能性が高まります。
金属アレルギーの心配がある方は特にセラミック治療をおすすめします。
セラミックの種類とは?
セラミックにも色々種類があり、治療している歯の場所や患者さんの希望・体質・特徴によって選択することができます。
ジルコニアセラミック
ジルコニアはとても強度が高い歯で奥歯などの噛み合わせる力が強い部分に適しています。
奥歯は自分の体重と同じぐらいの負荷がかかるため、プラスチックを使用した材質の修復物ですと割れてしまう可能性が高いです。
奥歯で白い修復物を希望されるのであればジルコニアセラミックがおススメです。
ブラキシズム(強い歯ぎしり)をしてしまう方にもジルコニアセラミックが良いでしょう。
ハイブリットセラミック
ハイブリットセラミックとはセラミックとレジン(プラスチック)を混ぜた材質の修復物です。
プラスチックが混ざっているので強度は高くありませんが、その分費用を抑えることができます。
部位によっては保険診療の対象となるCADCAM(キャドカム)が適応になる事があります。
CADCAMはハイブリットセラミックのブロック体を機械にて削り出して作成する修復物です。
強化ガラスセラミック
強化ガラスセラミックとは透明感があり、特に審美性に優れたセラミックになります。
ジルコニアセラミックよりも強度が弱く、ハイブリットセラミックよりも強度が高いです。
噛む力がかかりにくく、見た目が重要な前歯の治療に用いられることが多いです。
ファインセラミック
こちらは歯科専用に開発されたセラミックブロック体を院内で削り出して作成できる材質です。
今までは型取りして技工所にて数日かけて製作していた修復物が、院内で即日製作することができます。(要相談)
ファインセラミックは天然の歯に近い素材なのでお口との親和性が高く健康的な治療をすることができます。
院内で製作するので価格も他の自費の修復物と比べると安価です。
セラミックの事を知り安全安心な治療を受けましょう
セラミックは上記で挙げた通りメリットが多い修復物です。
ただ自費診療なのでどうしても費用が保険診療と比べると高価になってきてしまいます。
セラミックのメリット・デメリットを知った上でしっかり担当歯科医師と相談し、ご自身のお口の状況や予算を考慮したうえで判断しましょう。
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